子育て母の会 2023年度 9回目

2024220日(火)
  春めいて来たとはいえ、「ひだまり」の会場は底冷えが厳しく、真っ先に暖房を入れました。やがて皆が揃うと、そのにぎやかなエネルギーに部屋の中はいよいよ春のよう。

 今日の「ひだまり」は、「入園入学を前に」と題して、通学グッズを手づくりしました。ミシンを持っているものの、縫い物の経験がなかったMさんが、Yちゃんの入園とAちゃんの入学のために大奮発することになりました。子ども達と選んだ生地に、ネットで調べて「水通し」を施して、手ざけバッグとお弁当袋づくりに初挑戦です。レギュラーメンバーと託児係に加え、平塚友の会の衣の研究グループから2人指導に迎えて大人数で行われました。

 蓋を開けてみると、縫い物の経験者が多く、いつのまにか地直し/アイロンチーム、裁断/ミシンがけ指導チーム、ミシン調整チームに分れ、それぞれに縫い物のイロハをMさんに伝授していたのには感動しました。Mさんも真剣に耳を傾けながら作業を楽しんでいる様子でした。

 一方、Yちゃんはいつものように託児係とままごとをして遊び、持って来たお弁当を機嫌良く食べるところまでは順調でしたが、生地の裁断が進み、ミシンがけが始まる頃になるとむずかり始めて、作業中断。お母さんに自分の方を向いていてもらいたい子どもと、これだけはやっておきたいと願うお母さんとの綱引き。子育てした人は誰でも経験したことのあるジレンマです。結局、スマホの動画 を見たいというYちゃんの要求を聞き入れることで作業再開。

 奇しくもその日の読書は、羽仁もと子選集『おさなごを発見せよ』から「わがままに対する処置」でした。45歳にもなれば、子どもはわがままを言いながらも、内省しつつ、どうすればよいかを見出す力が備わってくる。親は諭す一方で子どもの気づきを促すよう子どもに任せることも大事だと書かれています。3歳未満の子どもが反乱を起こしたとしても、常日頃の信頼が、母へと回帰させその子なりの成長を遂げるはずだとも。スマホは子どもには毒だからと一方的に判断せずにYちゃんの欲求を受け入れ見守って下さった託児係。折々にYちゃんに声をかけ、製作の進展を共有していたMさん。それぞれに見守られながら動画に見入っていたYちゃんも、作業が終わる頃にはさっと切り上げ、ママに抱きついて帰って行きました。読書が俄かに立ち上がって現れたようで、色々と気付かされたひとコマでした。


226日(月)
 前回、チームの働きによって大いに時間が短縮されたものの、完成には辿り着けず、日を改めて縫い上げることになりました。裁断と印づけを済ませ、縫うばかりになっていたので、今回はベテランのNさんがミシンがけのポイントを押さえながら指導して下さいました。完成に近づくたびにワクワクしているMさんの様子が微笑ましい。

 ほどなく、キルティングの裏地にポッケをつけ、表地は切替付きの手提げと、巾着型のお弁当袋が出来上がりました。
最初の作品はお姉ちゃんに。Yちゃんにも縫ってあげるねと約束をする言葉には、手づくりできたことへの喜びと誇りが満ちていました。Mさんにとって縫い物のこと始めとなることに期待を込めて、めでたし、めでたし!

今回ご協力いただいた皆様に深くお礼申し上げます。ありがとうございました。

 次回のひだまりは、いよいよ今年度の最終回。 319日(火)に予定しています。